低血糖症は高血糖症より危険!その症状とは
血糖値に問題があると聞けば殆どの方が高血糖症を最初に思い浮かべると思います。
確かに高血糖症も重度になると、とても辛く危険な症状と言えるのですが高血糖症の場合はかなりの高血糖(血糖値600以上)にならない限り死を意識するほどの重篤な状態にはなりにくいです。
もちろん疲れやすささ、多尿、喉が渇くなどの初期症状は表れるかもしれません。
ただ、この段階では辛さがそれほど深刻なものでないことが多いので放置してしまう方も多いです。
反面、低血糖症はわりとすぐに自覚症状が表れます。
一例を挙げると「冷や汗」「極度の倦怠感」「頭痛」「眩暈・動悸・ふらつき」「手足の震え」などが初期症状で、重篤な状態となると意識障害が起こってきます。
段階的には以下の通り
血糖値が70mg/dl以下で空腹感や動悸・震え
血糖値が50mg/dl以下で倦怠感や顔面蒼白、冷や汗や震え
血糖値が30mg/dl以下で意識障害や幻覚などの異常行動
これ以上低くなると痙攣を起こし昏睡状態になります。
そして最悪の場合は死亡することもあります。
重度の低血糖症は重度な高血糖症より早急な処置が必要になります。
どちらが死の危険性が高いかと聞かれれば低血糖症です。
低血糖症の実体験、死を意識した瞬間
実は私はこの低血糖症になったことがあります。
実体験してみてどんな感じだったかとお話すると、まず私の場合はとんでもなく気持ち悪くなり、それと同時に頭痛と冷や汗、極度の倦怠感で立っていられませんでした。
その上、丁度運の悪いことにトイレに行きたい時だったので漏らしてしまいました。
30歳の男が粗相をしてしまったのです。
これが外出先や、もし家族のだれにも発見されなず放置されていた一人の時に起こったことを想像するとゾッとします。
この時、私は歩けないほど深刻な状態だったので、もし家に誰も居ない時になっていたらそのまま意識を失っていたでしょう。
発見が遅れれば死んでいたかもしれません。
幸い、当時は家でくつろいでいた時で周りに妻や子供がいましたのですぐに角砂糖を口に入れてもらい何とか致命傷にならずに済みました。
この低血糖症は食生活など生活習慣の改善である程度は防止できるのですが、どんなに注意していてもなる時はなってしまいます。
特にインスリン注射や血糖値を抑えるお薬を飲んでいるような場合は低血糖症を起こしやすくなるので通常より血糖コントロールに気を配らなければなりません。
高血糖症の記事でも書きましたが、一人暮らしの方や車を長時間運転する方、出張などが多く一人行動が多い方の場合はより注意が必要です。
低血糖症の原因
低血糖症の主な原因は「食事の摂り方」「運動過多」「インスリンの効きすぎ」などです。
食事が原因で起こる低血糖症
食事を抜いてしまったり食べる量が少なすぎると体内のブドウ糖が不足して起こります。
糖尿病や予備軍の方は食べ過ぎはもちろん良くありませんが最低限必要なカロリーはきちんと摂取しなければなりません。
・糖尿病やその予備軍なのにダイエットなど意図的に食事を抜いていませんか?
・インスリン投与の後に食事を取れないことはありませんか?
・病気などで下痢や嘔吐を起こしており食べられないことが続いていませんか?
特に上に挙げた3つの事例にあたる方は注意が必要です。
激しい運動が原因で起こる低血糖症
空腹時に激しい運動や過酷な肉体労働をされる時は筋肉がよりエネルギーを必要とし、体内のブドウ糖が消費されますので低血糖症になりやすいです。
いつもより激しい運動が予想される時などは事前には軽く食事をしておいて下さい。
糖尿病の場合は食べてすぐの運動もあまり良くないので運動する場合は食後30分後〜1時間後くらいから始めるようにしましょう。
また運動が原因の低血糖症の場合はインスリンを投与すると、運動中にすぐ症状が表れず時間が経ってから、時には夜間に起こることもあるので1日油断できないと思って下さい。
運動中に起こることも勿論ありますので、すぐに糖分を摂取できるように携帯用のブドウ糖や飴玉、チョコなどを持ち歩いておくと応急処置ができます。
インスリンの効きすぎが原因で起こる低血糖症
糖尿病になると病院や自宅でインスリンを投与するようになることもありますが、分量を間違える、投与後に患部を揉んだり、すぐに運動したりすると低血糖症の症状を起こすことがあります。
最近では、初期の糖尿病でもインスリン投与をする治療法が主流になってきているので気糖尿病予備軍(境界型糖尿病)の方でもインスリンが処方されている方は正しい分量と、使用後の注意点を必ず守るようにしてください。
低血糖症になった時の対処法
低血糖症になってしまった時はできるだけ早く糖分を摂取することが第一です。
低くなりすぎた血糖値を上げてあげないといけません。
すぐに糖分を吸収できる食物が良いので缶コーヒーやジュース、チョコレート、もし無ければ砂糖水でもかまいません。
10分から15分間隔で様子をみて、回復しないようならもう一度同じ分量を摂取させます。
自力で摂取できないようであれば、歯ぐきや唇に砂糖水を塗ってあげるだけでも違います。
直接、喉に流し込む行為は詰まらせたりして危険なのでやめて下さいね。
ちなみに、おすすめの飲料ですがコーラやミルクコーヒー、ファンタなどが糖分が多いので血糖値が上がりやすいです。
ただし、グルコバイやセイブルなどのα-グルコシダーゼ阻害薬を飲んでいる方の場合はすぐに糖分が吸収されない場合もあります。
この時は特に上記に挙げたような糖分が多い清涼飲料水を摂取して(させてあげて)下さい。
糖分を摂取しても回復しない、意識障害を起こしており摂取させることが難しい場合には病院に連れて行き、グルカゴン注射などの適切な治療が必要です。
また応急処置で回復した場合も、その日1日は油断できない状況なので念のため病院で診察を受けられることをおすすめします。












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