糖尿病患者とその家族

糖尿病患者をもつ家族の方が最終的にもっとも困るのが患者さんの将来についてです。

具体的には介護や日常のサポートについてです。

最近は核家族化が進んでおり、例えば患者が高齢になったときに誰が介護するのか出来ない場合は施設入所など可能な準備があるのかなど将来的に心配になる問題が必ず出てきます。

これはよくあることなのですが、現段階では病状がごく軽度で家族や医師の忠告にもあまり真剣に向き合わない患者さんが老後に病状が悪化したり合併症になることで家族の助けが必要になり泣きついてくるケースや放置も出来ないので無し崩し的に高負担なサポートをしなければならず家族が巻き込まれる場合です。

近くに住んでいれば何とかサポートも可能かもしれませんが、遠方の場合は同居を視野に入れるか入院させるしかありません。

もし施設入居や長期入院にでもなればお金もかなり大変になってきます。
しかしこの最悪の未来も予防をしっかり心がけることで何段階も楽になることも事実です。

このことから糖尿病患者さんを家族に持つ方は一度、将来の介護や最悪のケースになった場合にどうするかなどを本人を交えて話し合っておくことは重要です。

家庭状況によっては介護や金銭を含んだ生活サポートが出来ない、拒否しなければならない場合もあるでしょう。

このような厳しい最悪のケースも患者さん本人に知っておいてもらう必要が将来的には出てくるでしょう。

要するに患者さん本人に今、予防や治療を真剣に考えないのであればもし将来的に病状が悪化して苦しむことになってもサポートしない、出来ないこともあるという厳しい現実も突きつけておく必要があるということです。

これは患者さんに治療を真剣に考えてもらうきっかけを与えることと、サポートする家族の生活を守ることにつながるかならです。

経済援助や重い介護が必要になれば、その家族は生活に支障をきたすこともありますからね。

もし生活サポートが必要になった場合でも患者さん本人が一生懸命予防や治療を心がけたにも関わらず悪化したのであれば「頑張っていたけどしかたないよね」と思えますが、何も努力せず成り行きに任せた末に助けてと言われるのとではサポートする側の気持ちも変わってくると思います。

少し冷たいように感じるかもしれませんが、糖尿病はいちど発症後すると完治することがなく、10年以上という長い年月をかけてゆっくり進行する特性をもった病気なので今の病状を基準に将来を考えられても意味がありません。

では一体、糖尿病患者さんの生活サポートってどんなことが必要になってくるのか実際にあったケースでご紹介していきます。

まず多いのが食事です。
以下のようなケースで起きます。

【ケース�@】患者さんが自炊が得意では無い場合

【ケース�A】病気の悪化や重度の合併症などで食事をつくることが出来ない場合

【ケース�B】認知症で一人生活が不可能な場合

【ケース�C】好き嫌いが激しく自分では好きなものしか食べず病気が悪化したので強制的な食事管理が必要になった場合

これらのケースは主に高齢者に多くなります。

高齢になるとまず普通の老化進行でも判断力や理解力が低下しますので掃除をするなど日常のちょっとした家事がおろそかになってしまう方がわり多いのです。

また年をとってから頑固になる方もおり基本的に口で言っただけでは忠告を聞いてくれないことも多く、こうなると強制的に生活を管理する第三者が必要になってきます。

同居可能であったり近くに住んでいてちょくちょく様子を見に行ける家族は良いのですが同居不可であったり、遠方住まいでサポートできない場合もあるのでこのような場合は糖尿病食の宅配弁当を利用することで解決されています。

糖尿病の場合は血糖値に作用する薬が殆どなので食事しなければお薬が飲めないので絶対に食事をとってもらう必要がありますからね。

宅配弁当は会社にもよりますが、1日分から20日分くらいの間で利用できる会社が多く1食あたり650円〜850円くらいが相場のようです。

お金がかかるなと憂鬱になる方もいるかもしれませんが、介護や生活サポートが重くなるとサポートする側は必ず肉体的にも精神的にも疲弊します。

しかも主にサポートする方だけでなくその家族もです。

この負担感は結構くるものがあるので、お金で解決できる部分があるのであれば利用することで案外そのほうが患者さんも家族も助かったりします。

まあ重要なのはどの方法が患者さんやその家族の方にとって一番負担が少ないのかなので、サポートできる場合はして出来ない方は宅配弁当を利用するなどの対策を考えていけばお良いのではないかと思います。